おもとです、こんにちは。
IPOのことをある程度理解したあなた。
「さっそくIPO株を申し込んでみよう」
と、適当に証券口座を開設しようとしていませんか?
実は証券会社によっては、IPOの取り扱いが少なかったり、大きな資金が必要だったりするケースがあります。
もしあなたがIPO株に当選したいなら、少しでも当たる確率の高い証券会社を選びましょう。
その前に、IPOって何?という方は、まずIPOとは何か?株初心者でも低リスクで大きな利益を出す方法【解説】を読んでください。
IPOとは何か?株初心者でも低リスクで大きな利益を出す方法【解説】
この記事ではインターネットから注文ができるネット販売対応の証券会社を対象としています。
対面販売でIPOを扱う場合、取引実績や資金量で割り振りが決まってしまうため、初心者向けとは言えないためです。
以下、「ネット証券」という言葉を使う場合は、次の2つのことを指すとご理解ください。
- インターネット販売対応のネット注文コース(野村證券など)
- インターネット販売専門の証券会社(SBI証券など)
IPOに有利な証券会社とは
IPOの当選に影響するのは、主に次の4点です。
- 幹事の実績が多い
- 主幹事や副幹事の実績が多い
- ネット販売に割り振る株数が多い
- 口座の数
1. 幹事実績が多い
企業が新しく上場するときに支援する証券会社を幹事会社(引受幹事会社)といいます。
IPO株は幹事会社で割り振るので、幹事をする回数(幹事実績)で応募する機会が決まります。
つまり、幹事実績の多い証券会社は、IPO株への抽選チャンスが多くなるのです。
2. 主幹事や副幹事の実績が多い
幹事会社の中でも、上場準備を中心に行う会社を主幹事といいます(主幹事の次に多くの役割を担うのが副幹事)。
主幹事や副幹事になると、他の幹事会社よりも圧倒的に多くの株が割り振られます。
当然割り振られる株数が増えると当選する確率が上がります。
3. ネット販売に割り振る株数が多い
大手の証券会社は対面販売に割り振るIPO株の割り合いが高く、ネット販売には10%~20%程度しか販売しません。
しかし、マネックスなどは、取り扱う株数すべて(100%)をネットで販売します。
つまり配分量が多くなるほど、ネット販売の当選確率は上がります。
4. 口座数が少ない
IPOの抽選は一口座一票制を採用している証券会社が多く、口座数の多さ=応募者数の多さと考えられます。
口座数が少ない証券会社は、応募口座も少なくなるので当選するチャンスもアップします。
この中で、幹事の実績は応募できるIPO株の抽選回数、その他の3つはIPO株の当たりやすさに影響します。
つまりIPOに有利な証券会社とは、なるべく幹事実績や主幹事実績が多く、ネット販売への割り振り率が高い、口座数の少ない証券会社です。
IPO株の当選を狙うなら、当選確率の高い証券会社に口座を開設することが近道でしょう。
しかし上記のような証券会社は、IPO株を申し込む購入資金(前受金)が必要になることが多く、資金の少ない投資家にとっては厳しいのが現実です。
では、資金の少ない投資家はIPOを諦めたほうがいいのでしょうか。
資金の少ない(少額)投資で狙う証券会社とは
実は前受金がなくてもIPO株を申し込める証券会社があります。
申し込みに前受金がいらない方式は、次の2つです。
- ブックビルディングの申告期間が終了してすぐに抽選し、当選した人だけが購入できる方式(前抽選)
- ブックビルディング終了時ではなく、購入申込時に抽選する方式(後抽選)
前抽選の場合
口座に資金がなくてもブックビルディングの申告ができるため、当選するまでお金はいりません。
後抽選の場合
ブックビルディングの需要申告に資金を用意する必要はありませんが、IPO株の購入申し込み期間で購入資金が必要になります。
しかし前受金の必要な証券会社と資金の拘束期間がずれるため、前受金が必要な口座から資金を移動をすれば、同じIPO株をもう一度抽選できます。
つまり、前受金が必要な証券口座も保有していると、同じ資金で2度の抽選チャンスがあると言えます。
後期抽選型については、IPO株の抽選に同じ資金で2回参加できる、後期抽選型の証券会社とは?で詳しく説明しているので、参考にしてください。
IPO株の抽選に同じ資金で2回参加できる、後期抽選型の証券会社とは?
少額しか用意できない人は、前受金不要の証券会社の口座をIPO株の抽選用に開設しましょう。
IPOおすすめ証券会社ランキング
では、おもとが選んだ独自の証券会社のランキングを発表します!
幹事/主幹事実績が多く、当選確率の高い証券会社ランキングTOP5
第1位 SMBC日興証券
口座数 | 約332万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 21 |
2017年 | 74 | |
主幹事実績 | 2018年 | 7 |
2017年 | 11 | |
ネット配分 | 10% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
第1位は近年の幹事/主幹事実績が多いSMBC日興証券。
僕も口座を開設していますが、肌感覚的にIPO株の取り扱いが多いです。
ネット取引へのIPO株配分量は10%と対面販売のある証券会社としては一般的ですが、主幹事実績が多いので当選するチャンスも増えます。
割り当てられた株の抽選方式は1口座1票の平等抽選になります。
SMBC日興証券は前受金がいるので、他の証券会社と併用するには資金が必要です。
第2位 SBI証券
口座数 | 約400万(2017年9月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 24 |
2017年 | 86 | |
主幹事実績 | 2018年 | 2 |
2017年 | 8 | |
ネット配分 | 90% | |
抽選方式 | 70%:1単元1票の平等抽選 30%:『IPOチャレンジポイント』順に配分 |
|
NISA | 対応 |
第2位はIPOの幹事実績がNo.1のSBI証券をおすすめします。
ほぼネット取引にIPO株を配分してくれるのもうれしいですね。
SBI証券は、IPO株の申し込みをしても資金が拘束されませんが、抽選時に申し込み株の購入金額が口座にない場合、抽選対象から外れてしまうので注意が必要です。
また、SBI証券の特長として、IPOチャレンジポイントがあります。
これはIPO株の申し込み時に使用すると、ポイントの使用量に応じて優先的に当選できる制度です。
IPOチャレンジポイントは、抽選に外れると必ず1ポイントもらうことができます。
さらにチャレンジポイントを使用したにもかかわらず落選しても、使用ポイントが減ることはありません。
IPOチャレンジポイントについての詳しい内容はSBI証券のWEBサイトをごらんください。
SBI証券の抽選方式は1単元1票の平等抽選になります。
つまり、1単元(だいたいは100株)ごとに抽選権があるので、申し込み単元数の多い口座が当選確率も高くなります。
第3位 みずほ証券
口座数 | 約170万(2017年9月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 19 |
2017年 | 60 | |
主幹事実績 | 2018年 | 3 |
2017年 | 14 | |
ネット配分 | 10%以上 | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
幹事/主幹事実績の多さで、みずほ証券を第3位にしました。
SMBC日興証券と同じく、IPO株の10%がネット販売に割り当てられます。
また、みずほ証券もIPO株の申し込みには前受金が必要です。
第4位 マネックス証券
口座数 | 176万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 16 |
2017年 | 49 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 1 | |
ネット配分 | 100% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
第4位はマネックス証券。
ネット取引専用の証券会社です。
主幹事の実績数は多くないものの、IPOの幹事実績が多いです。
また、取り扱う株の100%がネット販売に割り当てられます。
抽選方式は1口座1票の平等抽選になります。
マネックス証券もIPO株の申し込みには前受金が必要です。
マネックス証券については、こちらの記事で詳しく開設しています。
初心者にも優しい注文方法が充実!マネックス証券の口座開設を解説します
第5位 大和証券
口座数 | 320万(2017年12月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 9 |
2017年 | 43 | |
主幹事実績 | 2018年 | 3 |
2017年 | 15 | |
ネット配分 | 15%以上 | |
抽選方式 | 15%:1口座1票の平等抽選 5%:チャンス抽選(プレミアムステージ、過去取引実績) |
|
NISA | 対応 |
大和証券も、みずほ証券とおなじく幹事/主幹事実績が多い会社ですが、近年の実績数を考慮して、第5位にしました。
IIPO株の割り当ては、みずほ証券が全体の10%に対して、大和証券は15%とやや多く配分されます。
また、大和証券はチャンス抽選制度があり、こちらにも5%のIPO株が割り当てられます。
大和証券のチャンス制度とは、プレミアムサービスとポイントプログラムの2種類があります。
基本的にプレミアムサービスは資金量、ポイントプログラムは取引回数によって、あたりやすさが決定します。
チャンス当選についての詳しい説明は、大和証券のWEBサイトをご覧ください。
また、大和証券もIPO株の申し込みに前受金が必要です。
少額投資家向きの前受金がいらない証券会社
先に紹介した証券会社は前受金が必要なところが多く、資金がある投資家に有利です。
そこで、前受金が不要で比較的資金が必要のない、少額投資家向きの証券会社を紹介します。
前抽選型の証券会社 TOP3
まず、前抽選型で前受金がいらない証券会社のTOP3を発表します!
第1位 野村證券
口座数 | 530万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 11 |
2017年 | 38 | |
主幹事実績 | 2018年 | 7 |
2017年 | 27 | |
ネット配分 | 10%以上 | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
野村證券は最大手にもかかわらず前受金がいらない、数少ない証券会社です。
主幹事/幹事実績も多く、少額資金でIPO株の当選を狙うなら必須の証券会社と言えるでしょう。
業界NO.1なので、口座数が多いのは難点ですが、それを上回るメリットはあります。
第2位 岡三オンライン証券
口座数 | 17万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 17 |
2017年 | 23 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 0 | |
ネット配分 | 100% | |
抽選方式 | 10%以上:1人1票の平等抽選 90%以下:取引実績による優遇抽選 |
|
NISA | 対応 |
岡三オンライン証券は、岡三証券のグループ証券会社です。
岡三証券がIPOの幹事になると、委託幹事としてIPOを取り扱うことがあります。
2018になってから幹事実績が確実に増えているので、抽選機会の多さを期待できる証券会社です。
また、岡三オンライン証券のネット販売への配分は100%なのも嬉しいですね。
抽選方法は1口座1票の平等抽選です。
第3位 エイチ・エス証券
口座数 | 10万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 3 |
2017年 | 10 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 0 | |
ネット配分 | 100% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
エイチ・エス証券は旅行でお馴染みのH・I・Sの関連会社です。
エイチ・エス証券のネットへの配分は100%で、1口座1票の平等抽選です。
また口座数が10万と少なく、狙い目の証券会社と言えるでしょう。
後抽選型の証券会社TOP3
つづいて後抽選型の証券会社TOP3の発表です!
第1位 カブドットコム証券
口座数 | 108万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 4 |
2017年 | 27 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 0 | |
ネット配分 | ほぼ100% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
カブドットコム証券はMUFG(三菱UFJファイナンシャルグループ)の証券会社です。
大手証券会社の三菱UFJモルガン・スタンレー証券会社が幹事を務めるIPO株を委託されるケースが多いです。
また、ほぼ100%をネットに配分し、一人一票の抽選方法になります。
口座数は108万とそれなりに多いですが、IPOの幹事実績もそこそこありますので、口座を開設する価値はあります。
申し込みが完了したら、抽選日(購入申込最終日)までは資金が必要ないので、自由に移動することができます。
第2位 岩井コスモ証券
口座数 | 不明 | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 9 |
2017年 | 39 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 0 | |
ネット配分 | 10% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | ネット非対応 |
岩井コスモ証券は、岩井証券がコスモ証券を買収、合併してできた証券会社です。
後抽選型としてはIPOの幹事実績が多いので、応募回数を増やすには最適な証券会社と言えるでしょう。
ネット販売への配分は10%と対面販売がある他の証券会社と同程度の配分になっています。
また、岩井コスモ証券はネット販売ではNISA口座に対応していないので注意しましょう。
第3位 松井証券
口座数 | 14万(2018年3月) | |
---|---|---|
幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 14 | |
主幹事実績 | 2018年 | 0 |
2017年 | 0 | |
ネット配分 | 70% | |
抽選方式 | 1口座1票の平等抽選 | |
NISA | 対応 |
上記の2社とくらべて松井証券の幹事実績はそれほど多くありません。
しかし口座数は14万と大手証券会社に比べて少なく、またネット販売への配分率が70%と高めなので、当選確率は他の証券会社よりも高くなります。
少ないIPOの機会を確実に狙いたい場合には、こちらの口座をおすすめします。
まとめ
IPOに有利な証券会社をもう一度まとめます。
- 主幹事/幹事実績が多い
- ネット販売への配分率が高い
- 口座数が少ない
また少額での投資家は次の点も重要です。
- 前受金が不要
これらを踏まえて口座を開設するようにしましょう。
複数の口座を開設して応募すれば、さらに当選が期待できるでしょう!
IPO株当選のコツは、IPO株に当選するコツは?ネット販売で当選確率をアップする方法3つ【少額資金用あり】で解説しています。
IPO株に当選するコツは?ネット販売で当選確率をアップする方法3つ【少額資金用あり】
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