新成人を騙した「はれのひ」に、キンコン西野さんの行動が賞賛される理由

成人式をやりなおす

コショウを口に入れた娘の顔に、苦虫を噛み潰した表情を垣間見て満足しているおもとです、こんにちは。
エイリアン出てこなくてよかったよ。

先日Twitterでこんな投稿を発見しました。

この行動に対して、僕は最初「芸能人はすごいなー」という感想を持っただけでした。
しかし、

はれのひ事件とは

まず、成人の日に起こった、新成人のみなさんが着物を着ることができなかった事件(以後、この記事内では「はれのひ事件」と命名します)の内容をざっくりとまとめます。

着物の販売・レンタルなどを手がける業者「はれのひ」が成人の日に突如倒産し、はれのひに予約していた新成人で、晴れ着を着ることができない方が続出しました。
中には1年以上前に予約し、指定された時間に集合場所へ行ったにもかかわらず、すでにもぬけの殻だった方もいたようです。

その後、はれのひの経営状態が徐々に明るみになるにつれ、計画的な倒産だったのではないかといわれており、また、直後にメルカリに着物が数十点も出品されるなど、関連性の高い出来事が次々と起こっていますが、真相はまだわかっていません。

被害にあった新成人に対してキングコング西野さんが起こした行動

はれのひ事件の被害に遭われた新成人の方に対して、さまざまな救済措置が提案されていますが、その中で圧倒的に話題を集めたのが、吉本興業のお笑い芸人であるキングコング西野さんの「リベンジ成人式」ではないでしょうか。

西野さんが実際に起こした行動を彼自身のブログで掲載されています。

「はれのひ」被害に遭われた新成人の皆様へ

その内容はとても豪華なもので、参加される新成人全員に着物を無料でレンタルされるだけではなく、撮影も無料
さらに、横浜のクルージング業者アニバーサリークルーズさんの提供で「船上ディナー」までプレゼントしてくれるという。

そして、「リベンジ成人式」にかかる費用は、すべて西野さんが負担される、ということでした。

キングコング西野さんの行動が素晴らしい理由

西野さんの行動で僕が一番感銘をうけたのは、何よりもまず、動き出すまでが早かった
彼のブログの中で、女性スタッフに相談された、という書き込みがありましたが、相談されたからと言って動けるものではないです。

で、結果早く動いてどうなったかというと、話題性が大きくなりました。
これ、芸能人だとよく売名行為だのと騒がれてディズられる原因にもなったりしますが、僕はとても正しい宣伝行為だと考えます。

第一に芸能人は自分の存在それ自体が商品です。
スポーツ選手と同じですね。
だから、商品価値が高くなるように宣伝するのは当たり前
西野さんは、狙ってしたことかどうかは別にして、まさに自分の株を上げたのです。

そして、誰よりも早く動いたことで、新規性があり、結果新聞でも取り上げられるほどの話題になりました。
もう、西野さんが出す豪華クルージングディナー代なんて、回収して有り余る宣伝効果を上げているのです。

この効果については僕が読んだ本、共感PRの中に詳しく書かれています。

西野さんは新成人を助けるという投資によって、新成人たちがハッピーになり、西野さん自体の株も上がって、まさにWIN=WINの関係を手に入れた理想の投資といえるのではないでしょうか。

キングコング西野さんの行動をを自分に置き換えて考えてみる

冒頭にも記載したとおり、キングコング西野さんのツイートが流れてきた時、さすが芸能人だなー、すごいなー程度の感想しか抱いていませんでした。

これ、よくよく考えてみると、非常に危険な状態だと気づいたんです。

危険な理由その1
はれのひ事件が他人事になっている。

僕がこの事件を知ったのは、ラジオから流れてくるニュースだったのですが、新成人の方が困っていることは、第一報ですでにわかっていたことでした。
でも、この事件を聞いても「そっかー、それは困るよね」程度しか考えていなかった。
でも実際身内で被害にあったら、もっと深刻に捉えていたし、身近な事件として感じていたはず。

危険な理由その2
自分は芸能人じゃないから、何もできないと諦めている

(お金や人脈を持っている)芸能人だからできることだよね、と投げ出してしまうことは簡単なんです。
でも、なにも持っていない自分でも、自分のできる範囲で解決策を導き出すことはできたのではないか。

お金がなければ、Campfireのようなクラウドファンディングを使って、応援を募る。
人脈がなければ、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSツールを利用して、協力者を募る、もしくは自分のできる範囲が少なければ、自分の考えに賛同してくれる人を見つけてもらう。

実際僕が動いたとして、果たして新成人たちに、新たな成人式の場を用意できたかどうかはわかりません。
ただ、実行に移さない限り、可能性は0のまま。
動き出して、初めてその確率が0.1%でも上がるのではないでしょうか。

まとめ

普段何気なく聞いているニュースにも、価値を高めるチャンスがある情報が含まれていることを、今回の件は教えてくれました。
受け身で情報を聞く時代は終わりを迎え、いよいよ僕達自身が情報をピックアップしにいかなければ、どんどん置いていかれてしまう。
時代はますます加速していくようです。